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五島美術館(東京都世田谷区)に所蔵される愛染明王像は、明治の神仏分離まで鶴岡八幡宮にあったもの(重要文化財)。 『新編鎌倉志』に運慶作と記されている仏像。 運慶作かどうかは別として、鎌倉時代前期の慶派仏師による制作と考えられている。 |
神仏分離と愛染明王 |
1868年(明治元年)に発せられた神仏分離令を受けて、1870年(明治3年)、鶴岡八幡宮は神仏分離を届出。 鶴岡八幡宮の愛染明王は、松源寺に移され、さらに壽福寺に移された後、武蔵国秋留郷(現在のあきる野市)の普門寺へ譲り渡された。 その後、政党政治家・小泉策太郎や実業家の中村房次郎などが所蔵したが、現在は五島美術館の所蔵となっている。 |
普門寺は、北条時宗の創建と伝えらえる臨済宗建長寺派の寺院。 |
新開院は普門寺の塔頭。 薬師堂の薬師三尊像も鶴岡八幡宮にあった仏像で、愛染明王像とともに壽福寺から譲り受けたものなのだという。 |
壽福寺は、源頼朝の妻北条政子の創建と伝えられる寺院。 仏殿に安置されている仁王像は、鶴岡八幡宮の仁王門に安置されていたもの。 鎌倉国宝館に寄託されいる銅造薬師如来像も鶴岡八幡宮にあった仏像。 |
かつての鶴岡八幡宮は神仏混淆の宗教施設。 |
鶴岡八幡宮は、1063年(康平6年)に源頼義が京都の石清水八幡宮を勧請して創建した鶴岡若宮を前身とし、1180年(治承4年)に源頼朝が現在地に遷した。 以後、武家の都「鎌倉」の中心に置かれ、長く武家の崇敬を集めた。 |
鎌倉市雪ノ下2-1-31 0467(22)0315 鎌倉駅東口より徒歩10分 |
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