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正統院(しょうとういん)は、第十四世高峰顕日(こうほうけんにち)の塔所。 本尊は文殊菩薩。 もとは浄智寺にあったが、夢窓疎石によって建長寺の無学祖元の塔所として建てられた正続院跡に移された(正続院は円覚寺に移されている。)。 高峰顕日は後嵯峨天皇の皇子といわれ、鎌倉では第二世兀菴普寧(ごったんふねい)に学び、無学祖元の法を嗣ぎ法衣と法語を授かったといわれている。 浄妙寺、浄智寺を経て建長寺に住した。 和歌にも秀で冷泉為相とも交流をもち、「仏国禅師和歌集」を残している。 木造高峰顕日坐像(重要文化財)は、肖像彫刻(頂相彫刻)の傑作。 |
冷泉為相は、平安時代に権勢を誇った藤原道長の子孫。 源実朝の和歌の師・藤原定家の孫。 浄光明寺の裏山に為相の墓と伝わる宝篋印塔がある。 |
円覚寺の開山塔正続院には、開山無学祖元が来日する際に、舟を守護していた竜が宿したという「宿竜池」と呼ばれる池があったのだとか。 『新編相模国風土記稿』によると、円覚寺の洪鐘はその池の底から金銅を得て鋳造されたものと伝えられている。 ただ、洪鐘鋳造の年代からすると、宿竜池があったのは、かつて建長寺にあった無学祖元の塔所なのかもしれない。 |
2023年10月29日、2020年から延期となっていた洪鐘祭が開催された。 |
禅宗では、高僧の塔があるところを塔頭という。 建長寺の塔頭は、その繁栄時には49院を数えたが、現在は12の塔頭が残っている。 |
建長寺は、五代執権北条時頼が宋の蘭渓道隆を招いて開いた日本で初めての「禅専門道場」。 臨済宗建長寺派大本山。 鎌倉五山の第一位。 |
鎌倉市山ノ内8 0467(22)0981 JR北鎌倉駅から徒歩15分 |
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