紫式部「光る君へ」


紫式部の歌
~うきねせし・・・~


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 うきねせし
 水の上のみ
 恋しくて
 鴨の上毛に
 さへぞおとらぬ


 「あなたと仮寝をしていた宮中が恋しくて、その寂しさは鴨の上毛の露にさえも劣らないほど冷たい」

 この歌は、紫式部が里に下がっているときに手紙をくれた大納言の君(源簾子)に贈った歌。



 うち払ふ
 友なきころの
 ねざめには
 つがひし鴛鴦ぞ
 よはに恋しき


 「互いの露を払うような友がいない寝覚めには、鴛鴦(えんおう)のように一緒にいたあなたが恋しい」

 紫式部の歌に対する源簾子の返歌。


鴛鴦はオシドリのつがいのことで、仲の良いことのたとえ。




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