鎌倉手帳(寺社散策)

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けんちん汁と建長寺

編集:yoritomo-japan.com








けんちん汁


 「ごぼう」、「大根」、「里いも」などを胡麻油で炒め、「だし汁」を加え、「醤油」や「味噌」で味付けした精進料理を「けんちん汁」という。

 精進料理とは、「不殺生戒」という仏教の戒律に基づいた肉や魚を使用しない料理。

 だし汁も鰹節や煮干しからではなく昆布や椎茸から取る。

 「けんちん汁」という名は、建長寺の開山蘭渓道隆が、野菜の皮やヘタを無駄にしないようにと発案した「建長汁」が訛って呼ばれるようになったのだといわれている。

 豆腐を崩して入れるのは・・・?

 実は・・・

 「誤って落として崩れてしまった豆腐」をそのまま入れたのがきっかけなのだとか。

 源頼朝が流されていた伊豆韮山にも、「国清汁」という名で知られた汁がある。

 「国清汁」は、臨済宗円覚寺派の古刹国清寺に伝えられた味噌仕立ての汁。

 参考までに・・・

 漬け物の「たくあん」は、江戸時代、建長寺の復興に尽力した沢庵宗彭(たくあんそうほう)が発案したもの。


上の写真は、11月の宝物風入で振る舞われる「けんちん汁」。









〜建長汁→→→けんちん汁〜

建長寺托鉢僧


 建長寺は今も昔も全国から修行僧が集まる場。

 厳しい修行を終えた僧が故郷に帰り、あるいは新たな地へと赴き、精進料理を全国に伝えていった。

 「けんちん汁」も建長寺の修行僧によって全国に広められていったのかもしれない。



食事五観文
食事の前に唱えられる





宝物風入


建長まつり

 建長まつりでは、5000食のけんちん汁が振る舞われる。


日本一の大鍋で作られた「けんちん汁」〜建長まつり〜2019/11/02









精進料理
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(鉢の木カフェ)
建長うどん
リンクボタン建長うどん
(鎌倉五山)

 1964年(昭和39年)創業の「鉢の木カフェ」は、2017年(平成29年)6月末日で閉店しました。
 精進料理は、「鉢の木北鎌倉店」で。


点心庵のけんちん汁
リンクボタン点心庵のけんちん汁

 点心庵は、鉢の木カフェが閉店した後、2018年(平成30年)にオープン。





建長寺
リンクボタン建長寺

 建長寺は、五代執権北条時頼が宋の蘭渓道隆を招いて開いた日本で初めての「禅専門道場」。
 臨済宗建長寺派大本山。
 鎌倉五山の第一位。


鎌倉市山ノ内8
0467(22)0981

JR北鎌倉駅から徒歩15分



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