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| 海蔵寺門前の「底脱ノ井」は、鎌倉十井の一つ。 安達泰盛の娘・千代能(千代能)が水を汲んだところ、桶の底が抜け、 「千代能がいだく桶の底抜けて水たまらねば月もやどらじ」 と詠んだことからこの名が付いたのだという。 桶の底が抜けたことで頭から水をかぶり、心の底が抜けて、わだかまりが解け、悟りが開けたという解脱の歌なのだという。 |
| 安達千代野(千代能)は、称名寺(横浜市金沢区)の伽藍を整備した金沢顕時の正妻。 1285年(弘安8年)の霜月騒動で父泰盛が滅ぼされると、縁戚でだった顕時は下総に隠棲。 千代能は出家して、建長寺・円覚寺の管長だった仏光国師(無学祖元)に参禅し、無着如大と号したのだとか。 参考までに・・・ 千代能の娘は足利貞氏の正室となり、嫡子高義(尊氏の異母兄)を産んでいる。 浄妙寺の境内にあった延福寺は、高義が母の供養のために建てたのだという。 |
| 底脱ノ井には、もう一つ歌が伝わっていて、 「賤の女がいただく桶の底ぬけてひた身にかかる有明の月」 というもの。 これは、上杉家の尼が詠んだものと伝えられている。 一般的には千代能(無着如大)の伝説が広まっている。 |
| 現在、底脱ノ井は門前右側にあるが、以前は、反対側にあった。 もとの井戸が埋まってしまったため、新たに井戸を掘って底脱ノ井と称していたためだという。 昭和になってもとの位置に戻されたのだという。 |

| 海蔵寺は、殺生石の伝説でも知られる心昭空外(源翁禅師)よって開かれた寺。 本尊の薬師如来は、鎌倉十三仏に数えられている。 |
| 鎌倉市扇ガ谷4−18−8 0467(22)3175 鎌倉駅西口より徒歩20分 |
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