鎌倉手帳(寺社散策)



常 花
過去・現在・未来を表す蓮

編集:yoritomo-japan.com








鎌倉大仏と常花


 鎌倉大仏の前に置かれているのは常花(じょうか)。

 蓮の花の造花ですが、よく見ると・・・


常花


 咲いている蓮、蕾の蓮、枯れてしまった蓮がありますが、これは三世(過去・現在・未来)を表しています。


 具体的には・・・

 枯れてしまった蓮が過去。

 咲いている蓮が現在。

 蕾の蓮が未来。

 仏教用語の「常住不変」を表しているのだそうです。


 「常住不変」(じょうじゅうふへん)は、永遠不変なこと。

 つまり、常花は、変化しないで常に存在する「永遠に咲き続ける花」。

 個人宅の仏壇にも飾られていますが、仏壇は極楽浄土を表したもの。

 常花を飾ることで、ご先祖様への敬意を表します。


 常花は、天台宗・真言宗・浄土宗・臨済宗・曹洞宗・日蓮宗などで使用されますが、浄土真宗では常花を用いず「樒」(しきみ)をお供えします。




蓮

 は、泥の中に根を張り花を咲かせますが、泥に染まることなく美しい花を咲かせます。

 そのため、仏教では清浄さや悟りの象徴とされ、仏像の台座(蓮華座)や仏壇の装飾など、様々な場面で用いられます。










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